2018/04/28 17:21 始まりは爺さまの赤線引きだった。 すっかり没落しきっちゃったけど、大昔は結構イイお家だったらしい。 ど田舎で、山ん中で、川っぺりで。 自宅へ入るには、専用の小さな橋を渡らないといけない。 つまり、ちょっと庭から出入りするたんびに 「ひとりで一休さんになりきっては 『此の橋渡るべからず』 ごっこ」 を何時だって遊べたわけだ。 夏の夜。 蛍がいっぱい飛んでて、この橋の上に寝そべってずっと蛍を眺め続けた。 飛び交う蛍達は、手を伸ばして…